特別レッスン
- shoko-p
- 2024年6月29日
- 読了時間: 3分
更新日:2024年7月29日
6/28(金)合唱指揮者 本山秀樹先生にレッスンをしていただきました。
充実の、そして大変有意義な2時間でした。
そして、このような大変嬉しいコメントをいただきました。
ありがとうございました。
南国の歌声
午前は自宅にて選曲作業など、午後から激しい降雨の中、鹿児島経由で熊本県水俣市の「合唱団みなまた」にお伺いした。同地を訪れるのは、10数年前に水俣高校音楽部が全国大会へコマを進められた時以来である。その時も夜のコマでこの愛すべき市民合唱団の演奏に接していた。
全国の地方都市には必ず「市民合唱団」的な存在がある。かつてはコンクールの県大会にも参して、お互い凌ぎを削っていたが、特にコロナ禍以降、コンクールはおろか、その存続すら危ぶまれる団体も多い。活動も県内や市内の合唱祭に出場する程度となり、外に向けて演奏の成果が届くことは稀である。新規メンバーの参入がないまま高齢化が進み、活動のエネルギーが減衰するという日本の合唱シーンの大きな課題となっている。
その点、この「合唱団みなまた」は非常に意欲的な活動を展開され大きな成果を挙げておられる。演奏会はもとよりコンクールについても「参加することに意義あり」に留まらず、一昨年津市で開催された全日本合唱コンクールでは見事全国大会出場を果たされた。その際も、多くの方が誠実で暖かい音楽作りを評価されていたことは記憶に新しい。
創立以来、この団の音楽作りを真摯に続けられている岩本義久先生の指導の賜物であることは疑いがない。街の規模感から考えると、意欲と資質のあるメンバーを集めて牽引していくのは並大抵のことではないだろう。今回の練習も、指導者やメンバーの熱意がひしひしと伝わる練習現場であった。
邦人作品二曲の取り組みであったが、テキストが内包するエネルギーを理解し、息の流れと共に動かすことで、様々な問題が並行して解決していく。音程、フレーズ感、ブレスのコントロールなどが一気に「正のスパイラル」によって変わるセオリーは、今宵の皆さんにも有効であり、みるみるうちに豊かな音楽を示し始められたことには驚いた。皆さんの新しいアイデアへの受容が素晴らしく、その柔軟な対応力は中高生を上回るかと思わせた。
行き帰りの行程を考えると、自分にとってはまさに「一瞬」のような時間の流れであったが、この中で活動に資する次への内容を残していかねばならない。果たして叶えられたかどうか、メンバーの皆さんのお声も聞いてみたいところではある。
先生にお迎え頂いた車中で、水俣の経てきた苦難の歴史や、そこで生活して来られた方しか感じ得ないお話をお伺い出来たのは貴重であった。と共に音楽に対する厳しさや愛情も同じ視線に由来していることを強く感じ学びを得たところであった。
と、ここまではいつも通りの調子だが、以下、私の投稿としては稀な内容である。先生に練習前にお連れ頂いたレストランについて、である。
まず、レトロで落ち着いた店内の「昭和な雰囲気」にも感銘を受けた。新たに作られた「レトロ感」ではなく、当時最も洗練されていたまま現在に至るであろう、貴重な空気感が心地良い。何より勧められるままに頂戴したハンバーグは、これまでに食した全てのハンバーグを軽々と凌駕する逸品であった。熱い鉄板は最後まで温かい食感を保ち、全てにバランスが良く完成されていた。常々「食レポ」は他の方にお任かせしようと思っているが、今回はどうしても自らの備忘録として残しておきたかった。もう一度言う。全てに完璧なバランスの「最高のハンバーグ」であった。
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