水俣の文化人シリーズ⑦ 谷川健一
- shoko-p
- 3月6日
- 読了時間: 2分
水俣では あまり語られることがなく
残念に思っていた方のおひとり
谷川健一さん。
日本を代表する民俗学者、地名学者、歌人、作家。
先にご紹介した谷川雁さんのお兄さんです。
現在の水俣市旭町にあった谷川眼科の長男として
1921年に生まれます。
現在の熊本高校、旧制浪速高校の後
東京帝国大学(今の東大)で仏文学を専攻。
卒業後は平凡社に入社。
1963年創刊の「太陽」初代編集長を務めますが
病気のため 1968年に退社、執筆活動を始めます。
毎日出版文化賞を受賞した「日本庶民生活史料集成」は
民間芸能や年中行事などに関する書物をまとめたものです。
そのほか 民俗学の基礎資料の編集に力を注いだり
地道な現地調査による多くの著作を発表し
その成果は「谷川民俗学」と言われています。
なかでも 日本文学の源流を奄美や沖縄に伝わる歌に求めた
「南東文学発生論」は高い評価を受け、芸術選奨文部大臣賞を受賞しました。
また 市町村合併などで古い地名が失われていっていることに危機感を抱き
川崎に日本地名学研究所を設立。
所長として 地名の研究や保存活動に力を注ぎました。
こうした功績から 平成19年には文化功労者に選ばれています。
2013年死去。92歳でした。
地名にも ちゃんと意味があるらしいのです。
考えてみれば 私の実家は 「古城(こじょう)」というところですが、
「新町」「馬場」「田子の須」「田平」と分かれていて、
今でもそれぞれの公民館があったり(新町はなかったかも?)
「1区新町3組」といった区分けに使われています。
各地にその「地名研究会」があって「水俣葦北地名研究会」も
おとなりの津奈木町にあるそうな。
小説作品もあります。
「海の群星(むりぶし)」という沖縄を舞台にした小説は
1988年 緒方拳 石田ゆり子 織本順吉さん等の出演により
NHKでドラマ化されました。
兄弟についてのこんな本もあります。

※私の別ブログに水俣の文化人10人ほどについて書いた「水俣の偉人」シリーズがあり、
それをコピペして少々の直しを加えて再投稿しています。
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